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10代半ばの少女埋葬か 能美・和田山1号墳/石川

能美市の和田山1号墳に埋葬された人物の年齢は、出土した歯から10代半ばの可能性 が大きいことが、奈良県立橿原(かしはら)考古学研究所の再鑑定で分かった。1951 (昭和26)年に出土し当時の鑑定で「5、6歳の幼児」とされていた。能美市立歴史民 俗資料館は、副葬品から6世紀前半の支配者層に連なる少女の可能性もあるとして、出土 品の調査を進める。
人骨や歯の専門家で、奈良県立橿原考古学研究所の嘱託職員だった大藪由美子氏(現・ 土井ケ浜遺跡・人類学ミュージアム学芸員)が1号墳出土の歯3点を分析した。かみ合わ せによる歯のすり減りから「死亡時の年齢は10代中頃」と推定した。

和田山1号墳は1951年に小松高の地歴クラブが初めて発掘調査を実施した。華やか な形状をした青銅製「六鈴鏡(ろくれいきょう)」が出土しており、副葬品には武器や武 具が見当たらないことから、埋葬者は女性である可能性が大きいとみられている。昨年秋 に周囲の古墳と一体として国史跡となった「能美古墳群」調査の草分けとなった。

当時の出土品は国が買い上げ、京都国立博物館に移された。2011年に同博物館を訪 れた能美市立歴史民俗資料館の菅原雄一学芸員が、歯を見つけ大藪氏に最新の知識を盛り 込んだ再鑑定を依頼。大藪氏は昨年3月に市教委がまとめた論文集「能美古墳群 総括編 」で結果を報告した。

和田山古墳をめぐっては昨年、5世紀末に築かれた23号墳の出土品から「未」「二年 」の文字が刻まれた日本最古級の須恵器も確認された。菅原学芸員は「1号墳に眠るのは 、巫女(みこ)のような少女だったかもしれない。現在の研究水準で先人の調査を再検討 し、新たな知見が得られた」と話した。

和田山1号墳 直径約24メートル、高さ4・5メートルの円墳で、当時の有力者の墓 とみられている。六鈴鏡は北陸では唯一の出土例。ガラス玉なども見つかっている。

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