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児童「直訴」で古墳残った、取り壊し予定から一転保存 大津市/滋賀

大津市北部の曼陀羅山(まんだらやま)古墳群で、宅地開発に伴い取り壊しが決まった古墳5基のうち1基について、市は現状のまま保存する計画に変更した。古墳に隣接する市立真野北小学校の児童が「地域の歴史遺産を残して」と越直美市長に“直訴”したのを機に、市教委と所有者の協議で変更が決定。いったん取り壊しが決まった遺構の保存が決まることは珍しく、市教委は「子供たちの熱意の結果だ」としている。

約120基の古墳が確認されている曼陀羅山古墳群。このうち同小に隣接する5基は、市教委の昨年6月からの発掘調査で見つかった。いずれも古墳時代後期の円墳で直径12~21メートル。

調査地5200平方メートルを含む一帯は、昭和40年代に京阪電鉄が宅地開発目的で購入。当初から遺跡の存在が推定されていたため、滋賀県教委の指導で該当区域を柵で囲い、保全を図ってきた。その後、同社は宅地開発を市教委に申し出て協議を重ね、発掘調査で記録を残した上で開発することが平成24年度に決まった。

調査開始に先立ち区域内の樹木が伐採されると、古墳がよく見えるように。隣接する同小では、以前から地元の古墳群を授業で取り上げており、古墳に親しみを持つ児童たちが、昨年5月、同小を訪れた越市長に、意見交換の場で古墳を保存するよう“直訴”。8月にも児童らが市役所を訪れ、越市長に再度訴えた。その後、市教委と同社との協議で1基を残すことで合意したという。

市教委文化財保護課の担当者は「多くの発掘調査の場合、遺構は『記録保存』の形を取り、詳細な記録を作ったあと取り壊される。子供たちが古墳に興味を持ち、行動してくれてうれしい」と話す。

“直訴”したメンバーで同小6年の横田咲輝さん(12)は「古墳を見学させてもらうと、普段の授業では学べないことが分かった」と保存の意義を強調。上野真校長は「市や所有者が児童の意見に耳を傾けてくれたことに感謝したい」と話していた。

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140221-00000119-san-cul