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壁一面人や鳥…集団移転先の遺跡で線刻画発掘/宮城

宮城県山元町教育委員会は23日、同町高瀬の合戦原遺跡の横穴墓群から7世紀の古墳時代末期から奈良時代に描かれたとみられる線刻画が見つかったと発表した。玄室の壁一面に人や鳥などが複数確認された。東北で横穴墓が見つかった宮城、福島両県で、これだけの規模の線刻画は例がないという。

今回の調査で確認した横穴墓群は20基で構成される。線刻画は高さ1.7メートル、幅3.3メートルの玄室の奥壁に刻まれていた。鳥の描き方は古墳時代特有の作風で、当時の位の高い人物が使ったうちわ「さしば」や矢を入れる「ゆぎ」とみられる図柄もあった。

同じ玄室からは装飾を施した全長約1メートルの金銅製の太刀も出土した。他の横穴墓からは銅製とみられる鐙(あぶみ)や金銅張りの杏葉(ぎょうよう)などの馬具も発掘された。くぎが4本打ち込まれた壁面もあり、埋葬者を隠す幕を張った可能性があるという。

合戦原遺跡は、独立行政法人国立病院機構宮城病院の北側にあり、調査面積は約1.3ヘクタール。東日本大震災の防災集団移転促進事業と災害公営住宅建設事業に伴う新市街地整備を前に、昨年8月から調査を進めた。これまでに今回を含めて54基の横穴墓群を確認した。

山元町教委の担当者は「横穴墓群はこの地に勢力を張った有力者の一族をまつったものとみられる。線刻画は亡くなった位の高い人物を埋葬する際に儀礼として描かれたのではないか」と話した。

同町坂元の犬塚遺跡からは7世紀末~8世紀初頭の奈良、平安初期の製鉄関連の遺構が丘陵全体に分布していることも判明。同町教委は25日、両遺跡を一般公開する。連絡先は町生涯学習課0223(37)5116。

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