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邪馬台国時代、彦根に一大勢力存在か 稲部遺跡で国内最大級の建物跡、鍛冶工房跡出土/滋賀

滋賀県彦根市の稲部遺跡で、古墳時代前期(3世紀中ごろ)の大型建物跡(面積188平方メートル)と鍛冶工房跡23棟が見つかり、市教委が17日発表した。弥生時代末~古墳時代前期では、邪馬台国の有力候補地とされる纏向(まきむく)遺跡(奈良県桜井市)の大型建物(238平方メートル)に次ぐ規模。鍛冶工房跡も当時としては国内最大規模で、邪馬台国から大和政権成立期に一大勢力が存在したことを示す資料といえそうだ。

魏志倭人伝「小国家」解明のカギに? 22日に現地説明会

大型建物跡は縦16・2メートル、横11・6メートル。直径1・5メートルの柱穴跡があり、建物の巨大さがうかがえる。有力者の居館か祭祀(さいし)用の建物だった可能性がある。その後、大型倉庫とみられる建物に建て替えられており、他地域との物流拠点になったとみられるという。

鍛冶工房跡は一辺が3・5~5・3メートルの方形で、鉄片など約6キロが出土。当時の遺構からの出土としては全国的にも屈指の量という。ハンマーとして使った石や完成品の鉄の鏃(やじり)も出土し、工具や武器などを生産していた可能性が高い。周辺から朝鮮半島の土器が出土していることから、渡来人が加工技術を伝えた可能性もあるという。

また、遺跡からは福井、岐阜、静岡、奈良、鳥取など各地の土器も出土、3世紀の物流の中心的な遺跡とみられるという。

中国の歴史書「魏志倭人伝(ぎしわじんでん)」によると、当時日本には30程度の小国家があったとされる。大阪大学大学院文学研究科の福永伸哉教授(日本考古学)は「邪馬台国から大和政権成立期の近江勢力の大きさを物語る遺跡。魏志倭人伝の約30国を解明する手がかりとなる可能性もある。日本の国の成り立ちを考える上で貴重」と話している。

現地説明会は22日午後1時半~3時。問い合わせは同市教委文化財課((電)0749・26・5833)。

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http://www.sankei.com/west/news/161017/wst1610170079-n1.html