最新古墳にコーフンニュース

ニュース

市尾墓山古墳 コケ状物質、石棺覆う 国史跡「劣化の恐れも」町教委、調査急ぐ 高取/奈良

高取町市尾にある国史跡・市尾墓山古墳(6世紀初め)で、石棺表面が緑色のコケ状の物に覆われる被害が出ていることが町教委への取材で分かった。県内最大級の刳抜(くりぬき)家形石棺として知られる遺構。町教委は「石材が劣化する恐れがある」とし、物質の分析や石室環境の調査を急いでいる。

同古墳は全長約70メートルの前方後円墳で墳丘なども残っている。1978年の発掘で後円部に横穴式石室が確認され、内部から石棺が良好な状態で発見されて注目を浴びた。石棺は長さ2・71メートル、幅1・33メートル、高さ1・39メートル。大きな石をくりぬいて身と蓋(ふた)が造られている。

古墳は約10年前に史跡として整備された。石室は扉で締め切られているが、ガラス窓を通して内部を見ることができる。町教委によると、コケ状の物の付着が目立ち始めたのは2年ほど前から。現在は蓋が一面に緑色になり、身の部分にも広がっている状況だ。管理している町教委は「凝灰岩の石棺が水を吸っているためコケが生えていると考えられる」とし、石材の劣化が進むことを懸念する。

文化庁記念物課は「一度整備をしているだけに再発防止を図る必要がある。まず原因を調べることが重要だ」としている。

記事のページ:
http://mainichi.jp/articles/20170208/ddl/k29/040/458000c