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みよし風土記の丘ミュージアム=三次市 古墳の宝庫、公園に 円墳や帆立貝形176基/広島

広島に赴任して早1年。お好み焼き、宮島、カキ、カープ、もみじまんじゅう-。名物は楽しみ尽くしたつもりだったが、知らなかった。広島が日本有数の古墳の多い土地だったとは。三次市にある「みよし風土記の丘ミュージアム」(県立歴史民俗資料館)の主任学芸員、葉杖(はづえ)哲也さん(52)に、ロマンあふれる古代広島について教えてもらった。

-古墳がたくさんあるとは知りませんでした。

これだけ古墳が密集しているのは全国でも珍しい。特に三次地方は県内の古墳の約3分の1にあたる約4000基が集中しています。

県立みよし風土記の丘は、60基からなる「七ツ塚古墳群」と116基からなる「浄楽寺古墳群」がある広さ約30ヘクタールの古墳公園です。1972年に国の史跡に指定され、文化庁の主導で、79年にミュージアムと共に正式オープンしました。

-なぜ古墳が多いのでしょうか。

5世紀後半に作られたものと考えられていますが、朝鮮半島に兵士として徴用された人々が墓を作ってから戦いに行ったのではとか、6世紀ごろに三次や世羅では鉄作りをしていた遺跡があるので経済力のある土地だったのでは、などと推測されています。

ただ大阪や奈良にあるような巨大な古墳ではなく、直径約3~40メートルくらいの円墳や三次に多い「帆立貝形古墳」が集まっています。飛び抜けたお金持ちがいたというよりは、そこそこ豊かな人が多かったのかもしれませんね。

-想像力がかき立てられますね。

当時の人々がどういう暮らしをしていたのか、どういう社会だったのかを想像して「不思議だな」と考えてもらうきっかけになればと思います。

古墳以外にも、公園には竪穴式住居や高床式倉庫など復元した古代住居もありますよ。ミュージアムでは、県内の古墳から発掘した土器やナイフ、ガラスなど約700点を展示しています。重要文化財もあり、埋葬儀式の移り変わりを解明する上で、学術的価値は高いです。今なら、広島で見つかった最古の土器を見ることができます。

-最古の土器! どのくらい古いんですか。

1万年以上前と見られます。6月11日までの企画展「ひろしま遺跡再発見!-広島大学考古学研究室の歩みとともに」で展示されています。戦後、広島大が調査・発掘してきた所蔵資料から、えりすぐりの土器や埴輪(はにわ)、まじないの道具など約500点を公開しました。発見した順番に並べているので、広島の考古学の流れもわかりますよ。初公開の物もたくさんありますので、ぜひ見に来てほしいですね。

【メモ】
中国自動車道三次インターチェンジから東広島方向に約10分。JR芸備線神杉駅から約3キロ。県立歴史民俗資料館は毎週月曜日と年末年始は休館。午前9時から午後5時(入館は午後4時半まで)。入館料は一般200円、大学生150円、高校生以下無料。県立みよし風土記の丘は午前9時~午後5時、年中無休で入場無料。問い合わせは0824・66・2881。

記事のページ:
https://mainichi.jp/articles/20170506/ddl/k34/040/306000c