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高尾山古墳 沼津市、道路迂回案再検討「事故の危険」指摘され/静岡

沼津市は、3世紀前半のものとされる前方後方墳、高尾山古墳(同市東熊堂)を保存するための道路迂回(うかい)案について再検討することを決めた。有識者協議会が昨年2月、丁字交差点を新設し4車線とも古墳西側に迂回させる推奨案を示したが、県公安委員会から「安全性が懸念される」と指摘されたという。

協議会で検討されたうち6案を再検討する。推奨案の「西側丁字4車線」以外は、古墳を挟んで東西に2車線ずつ分離する案で、西側を丁字交差点かS字カーブ、トンネルとし、東側はトンネルか地上とするパターンを組み合わせた計6案。市道路建設課が6案の長所や短所をまとめたうえで、今夏以降に県公安委や市教委、地元関係者、文化庁などと協議する。

推奨案は、「事業費約5億円で最小」「古墳の本質的価値が最も保全される」などと評価されたが、県公安委から「大型車のハンドル操作(が困難)で事故の危険性が高い」と指摘されたという。現時点では推奨案も断念していない。

同市の町田真示・道路建設課長補佐は「幅広く検証していく必要が出てきた。できるだけ早期に迂回案を絞り込みたいが、年度内に絞り込めるかは分からない」としている。

一方、保存団体の「高尾山古墳を守る会」は11日、市に対し(1)推奨案が困難な理由(2)国指定史跡を目指すか--を尋ねる質問状を提出した。杉山治孝会長は「市民運動で遺跡保存が決まった例は全国的に珍しいが、協議会以降は市から情報提供がない。情報公開を求める」と話した。

■ことば
高尾山古墳
230~250年ごろ築造の前方後方墳。全長62メートルで、この時代の古墳としては弘法山古墳(長野県松本市)と並び東日本最大。沼津市は都市計画道路建設のため取り壊す予定だったが、日本考古学協会が2015年5月に保存を求める会長声明を発表。保存を求める市民運動も起こり、同年8月、栗原裕康市長(当時)が取り壊し方針を白紙撤回した。

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https://mainichi.jp/articles/20170512/ddl/k22/040/098000c