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百舌鳥・古市古墳群 世界遺産へ市民奮闘/大阪

世界最大級の墳墓として知られる堺市の大山古墳(仁徳陵古墳、墳丘長486メートル)などで構成する「百舌鳥(もず)・古市古墳群」の世界文化遺産登録に期待する市民の活動が活発になっている。今月末にも国の文化審議会で国内推薦候補が決まる予定で、3年連続4回目の挑戦の成功を願う商店主や市民団体メンバーらが、あの手この手で機運を盛り上げようとしている。

カレー改良・歴史勉強会・英会話ガイド育成…
2013、15、16年に審議会で選考対象になったが、選に漏れ、国連教育科学文化機関(ユネスコ)への推薦はかなわなかった。

大山古墳近くの飲食店「花茶碗(はなちゃわん)」では10年に店主の中屋麗子さん(70)が始めた古墳カレーの改良が進む。古墳の外周の形の皿に墳丘を模した米を盛り、ルーは古市古墳群のある大阪府羽曳野市特産のイチジク入り。今年から米にブロッコリーを載せて森を表したメニューが加わり、米の中に「宝物」を忍ばせた。「登録を願う市民の心をイメージした」と言い、“発掘”するまで中身は内緒だ。

歴史に関心がなかった中屋さんだが、5年前に市民団体「堺百舌鳥歴史探検隊」を作り会長に。月1回勉強会を開いており「今度こそ選ばれてほしい」。

堺市堺区の堺山之口商店街の土産物店「泉州庵(あん)」で古墳こんにゃくを売る立花孔一さん(44)は来月5日、大山古墳近くに新たな土産物店を出す。堺市が、国内推薦決定と観光客増加を当て込んで公募した仮設販売所に手を挙げた。古墳形クッションやハンコを販売予定で「珍しい土産を通じて古墳を楽しんでほしい」。

羽曳野、藤井寺両市で活動する市民団体「四十四(しとよ)」の会は、世界遺産登録後の外国人観光客増加を見込み、今月から英語ガイド育成の学習会を始めた。8日の初講座には約40人が参加。外国人講師から、鍵穴に似た形の前方後円墳を「キーホール」と呼ぶと教わった。9月末まで計6回開き、古墳にまつわる英単語の習得を目指す。同会代表の細見克(かつ)さん(76)は「英語で外国人観光客を案内できる市民を増やし、世界遺産にふさわしい街にしたい」。

羽曳野市の印刷会社「大蔵印刷工業」は前方後円墳の形をした付箋やクリップなど8品を取り扱う。担当の朝野亜紀子さん(43)と岡崎近子さん(43)は古墳の形をケーキなどのスイーツで表現したシールを発案し、20日から販売を始める。

2人は、羽曳野市が今月から運行を始めた百舌鳥(堺市)-古市(羽曳野・藤井寺市)間のシャトルバスに乗り、古墳巡りをするほどの“古墳女子”。「もっと古墳の魅力を発信し、古墳女子を増やしたい」と意気込んでいる。

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https://mainichi.jp/articles/20170718/k00/00e/040/134000c