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「卑弥呼の鏡」16年ぶりベール脱ぐ 三角縁神獣鏡33面を一挙公開 奈良・橿考研付属博物館/奈良

奈良県天理市の黒塚古墳(3世紀後半~4世紀初め)で見つかった三角縁神獣鏡33面を公開する特別展「黒塚古墳のすべて」が、同県橿原市の橿原考古学研究所付属博物館で開かれている。16年ぶりに全点公開された三角縁神獣鏡に加え、被葬者の棺内に1面だけ置かれていた画文帯(がもんたい)神獣鏡(しんじゅうきょう)や初公開の鉄製品、復元された冑(かぶと)など、見応えたっぷりの展示品が考古学ファンの好評を博している。11月26日まで。

三角縁神獣鏡は中国の魏が邪馬台国の女王・卑弥呼(ひみこ)に贈った鏡とされる。鏡縁(きょうぶち)の断面が三角形になった直径23センチ前後の大型鏡(重さ約1・2キロ)で、神獣を組み合わせた文様が特徴的。同展では25種類、33面を一堂に展示している。

黒塚古墳から出土した展示品(国重文)は計151点。このうち、直径13・5センチの画文帯神獣鏡は舶載鏡(はくさいきょう)(中国製)で、道教の神々の文様が精緻に描かれている。棺の外に置かれていた三角縁神獣鏡とは違って被葬者の頭部付近から見つかり、埋葬の際に重視されていたことがうかがえる。

刀剣と槍先、鉄鏃(てつぞく)などの武器・武具類のほか、威儀具や農耕具、土器も展示され、多くは初公開。鉄管を使ったU字形鉄製品は、用途は不明ながら他に出土例を見ない。また、被葬者が身につけていた冑の復元品(高さ23センチ、直径22センチ)もある。

黒塚古墳の調査は平成9~10年に橿考研によって実施され、ほぼ未盗掘の全長約8・2メートルの石室内から三角縁神獣鏡を含む多くの副葬品が出土。謎に包まれた邪馬台国時代を解明する重要な発見として、大きな注目を集めた。

29日と11月12日の午後1時から、黒塚古墳をテーマにした研究講座が橿考研講堂で開かれる。問い合わせは橿考研付属博物館((電)0744・24・1185)。

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http://www.sankei.com/west/news/171026/wst1710260018-n1.html