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2棺並置の「粘土槨」発見 石井・山ノ神古墳/徳島

石井町教育委員会は、同町石井の前方後円墳「山ノ神古墳」(全長57メートル)で、木棺を粘土で覆って保護した埋葬施設「粘土槨(かく)」が2基並んだ状態で見つかったと発表した。四国では初めてだという。

同町教委によると、これまでの発掘調査で出土したつぼ形土器から、古墳を4世紀半ばの築造と推定した。粘土槨は古墳頂上付近で見つかった。2基が約1メートルの間隔を空けて横に並んでいた。南側が板材を組み合わせた「箱形木棺」で、北側が丸太をくりぬいた「割竹(わりたけ)形木棺」とみられる。盛り土の堆積(たいせき)状況などから、2基は墳丘と同時に造られたとみられる。被葬者の関係性などは分かっていないが、菅原康夫・町文化財指導員は「一つは当時、周辺を治めていた首長の墓と考えられる」と話す。

同様の事例は和泉黄金塚古墳(大阪府和泉市)などで見つかっており、畿内政権との交流を考える手がかりになるという。兵庫県立考古博物館の石野博信名誉館長(考古学)は「通常は墳丘を完成させて、後で土を掘って埋葬する場合が多い。埋葬施設を設置してから墳丘を仕上げている点が面白い。極めて貴重な発見」と評価した。

町教委は3日午後1時から現地説明会を開く。問い合わせは町教委社会教育課(088・674・7505)。

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