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大山古墳で石敷きと埴輪確認 外部機関と初の発掘/大阪

三重の濠(ほり)を持つ日本最大の前方後円墳「大山(だいせん)古墳」(仁徳天皇陵)=堺市堺区、全長約500メートル=について、宮内庁は22日、堺市と共同発掘している現場を初めて報道陣と研究者に公開した。最も内側の堤の南東部に5世紀の埴輪(はにわ)列があったほか、石敷きが初めて確認された。専門家は「知られざる大王墓の姿が見えてきた」と評価している。

大山古墳は同庁が仁徳天皇の墓として管理するが学術的には確定していない。同庁は陵墓の「静安と尊厳」を保持するため外部の立ち入りを原則認めておらず、外部機関と共同発掘するのは今回が初めて。浸食された墳丘などの保全計画に役立てるという。

調査では最も内側の堤(幅約30メートル)について、古墳南東部の計3カ所で溝(幅2メートル)を掘った。その結果、堤の外周部に並ぶ5世紀の円筒埴輪(直径約35センチ)計13個を確認した。同古墳では1973年に別の場所で円筒埴輪1個が見つかった記録があるが、複数は初めて。埴輪列は堤を1周していたとみられるが、内周部には見つからなかった。最初から存在しないのか、浸食で失われたのかは不明。また、平面部にこぶし大の石敷きが施され、同時代の古墳では珍しいという。宮内庁は今後さらに堤の発掘を進める方針だが、あくまで保全のための調査と位置づけており、被葬者の変更にはつながらないとみられる。

この日は日本考古学協会など考古・歴史学の16団体にも初めて公開され、43人の専門家が熱心に観察していた。一般公開はしないが、堺市は速報展などの実施を検討している。

日本最大、別名「仁徳天皇陵」
大山(だいせん)古墳 堺市堺区にある日本最大の前方後円墳。三重の濠が巡る墳丘は全長486メートルあり、最新調査では500メートル超ともされる。埴輪の形式などからは5世紀の築造と考えられている。平安時代の「延喜式」の記述などから仁徳天皇の墓「百舌鳥(もずの)耳原(みみはらの)中陵(なかのみささぎ)」とされ、宮内庁も踏襲して管理するが、考古学上、被葬者は分かっていない。

陵墓公開への動き評価
宮内庁陵墓管理委員を務める白石太一郎・大阪府立近つ飛鳥博物館名誉館長の話 巨大古墳は墳丘や濠、周域をも含めて一つの古墳だ。しかし、実際には宮内庁と地元自治体が分けて管理している所も多く、そのままでは古墳全体を理解し、管理することができない。今回のように共同でやるのが理想的だ。また、時間はかかると思うが、陵墓の公開に向けた動きとしても評価できる。

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https://mainichi.jp/articles/20181122/k00/00e/040/315000c