第一会員イチキ游子の古墳に混乱コラム

第十七回「絢爛衣装刊行記念考」

投稿日:2015年2月23日

…もうすぐ春デスネ。

古墳(大好物)と花粉(ラスボス)に大コーフンの、我らがまりこふん会長は、初春も忍者ハットリくんの影千代の如き勢いで全国を飛び回っております。にゃりンにゃりン。

さて、去る1月24日、下北沢にあるオシャレ書店「B&B」さんにて、新刊「東京古墳散歩」(徳間書店)刊行記念「古墳deコーフン祭りin 下北沢B&B」がとりおこなわれたんでございますな。

まりこふん×ヨザワマイのトークとライブイベントに、ノンポリことあたくしも当日ゲストとして召集頂き、昼頃到着。

店の名前からは昭和の天才漫才コンビしか思いつけぬまま訪れた今回の会場である書店「B&B」さんは、恐ろしくイカした本屋さんであった。明るい店内に所狭しと並んだ書棚には、ライトなハウツー本からカルトな専門書まで興味深くジャンルレスな書物が絶妙な配置で揃い、カウンターで購入する飲み物を頂きながら本を楽しめるまさに隠れ家的書庫。「Book & Beer」でB&Bですか、なるほどですネー。

第十七回「絢爛衣装刊行記念考」

店内で軽く打合せを終えた我ら、控え室である最寄りのカラオケボックスへ。 ここからは会長と理事ヨザワのお召替えタイムである。「コジフン」や他イベントでお馴染みの、2人の古代への愛と執念で織られた、艶やかかつ圧巻の衣装。
黙々と準備を進めるまりこふん会長に対し、何かブツブツと呟きながら試行錯誤し着替えるヨザワ。
特に自身の一番のこだわりである古代人特有のヘアスタイル「鬟(みずら)」のウイッグを装着する位置に悩み「どうすかね?」「バランス悪いですか?」と、鏡を片手に誰にともなく問いかけるヨザワ。
(登校前の中学生女子か…)
突っ込みつつもヒマを持て余しているあたくし、何か役に立ちたいとそのヘアスタイルをじっと見つめてみるも、
(…左右対称っす)
っていうか、そもそも何が正解なのかよく分からない。仕方なく黙っていると、メイクに取り掛かっていたまりこふん会長が悩むヨザワマイを横目でチラリと見るなり、
「あ、右側、も少し前ですね」
と一言言ってまたすぐに作業に戻った。するとヨザワ氏も「そっすか」とあっさり納得したように黙って位置をずらすと、それ以降ヘアスタイルについては何も言わなくなった。よく分からんが正解だったらしい。
つーか…ツーカーだ。
身内には、我々3人のことを「地獄のキャンディーズ」などと称される方がいるが、あたくしに言わせれば、この2人こそ「末期のピンクレディ」だとその不思議なコンビ力にあらためて妙に納得。

さて、無事着替えも終わり、会場へ移動。徒歩約20歩ほどとはいえ、往来を件の衣装で歩くのはなかなか壮観であった。鮮やかなグリーンのゴージャス衣装の裾をたなびかせるまりこふんに、シンプルな生成りの衣装に髪型完全古代人のヨザワマイ、なんかのカリスマ感ハンパねえ2人の後ろを、さっき駅前で勧誘されたにわか信者のように神妙について歩く現代人のあたくし。
なんかカッコいいぞ、チーム・コジフン。

第十七回「絢爛衣装刊行記念考」

イベントは満員御礼の大盛況。回を追うごとにクオリティが上がっていく会長の力作スライドを観ながらのトークやクイズ、ライブにサイン会とてんこ盛りで盛り上がる。

第十七回「絢爛衣装刊行記念考」
第十七回「絢爛衣装刊行記念考」

最後にゲストとしてクイズの正解者に賞品を手渡す係を任命されたあたくし、ガラにもなく緊張して挙動不審になる。そう言えば後ろの席にプリントを回すのが苦手だった末期の人見知り学生時代を思い出しつつもなんとか任務完了。

第十七回「絢爛衣装刊行記念考」

それにしても、今回のメイン賞品であった狛江の和菓子屋「志むら」さんの、鮎の姿焼きを模した精巧な和菓子には度肝を抜かれた。お魚!これお魚じゃん!

第十七回「絢爛衣装刊行記念考」

いやはや、楽しい会でありました。
今更ながらこの2人の異才の集大成である「東京古墳散歩」がもっともっと世に広まって行きますよう、もっともっとみんなが古墳を愛してくれますよう、無知ノンポリのおのれを成層圏まで棚に上げて願う下北沢の夕方でありました…。

第十七回「絢爛衣装刊行記念考」

…もうすぐ春デスネ、黄色い表紙の本を片手に、古墳に出かけてみまセンカ?
そして、道に迷って誰かの名を呼び続けてみまセンカ?