第二十一回「塚廻空回古墳歌謡考」
投稿日:2015年6月20日
「まりこふんトーク&ライブ」にグッズ販売の手伝いで同行することになり、群馬県は太田市へ。
胎児以下の計算力を誇るこのあたくしに販売をまかせようという、まりこふん会長の勇気に驚愕するも、聞けば今回の古墳ライブは大きなホールでしかもフルバンドですと!!
なにそれ、すっげーかっけーみってー!!
というわけで迷わずレンタカーに便乗ゴー。
当日の車内は、まりこふん会長、ドラムのミノルさん、ベースのエミさん、ギターのマーくん、サックスとクラリネットのテッペイさん、撮影隊長の伊藤理事長、運転隊長のビリーさん、そして物販隊長のあたくしの計8名の珍道中。車内で音源を流しつつエアリハーサルするバンドメンバーにニコニコしながら2時間ほどで無事群馬県太田市に到着。
はじめての、ぐんまけんは、とても、のどかで、そして、異様に暑かった。
地元のファミレスで昼食を終え、澄みきった群馬エアーを吸い込みながら、ふと思った。
あり、ライブって夜からじゃねえの?着到ちょっと早くね?
これは、まさか、これは、まさか・・・
At that time まりこふん アッサリと say
「古墳に行きます」
Oh!DAYONEー!!
ってわけで、好むと好まざるに関わらず全員再び車に乗り込み、太田市にあるという「塚廻り古墳(つかまわりこふん)」へ。
今回のライブでは、この地元の古墳を歌った「塚廻り☆Dancing」という90年代を彷彿とさせる新曲もあり、これは参っとかんとというわけである。
しかしいざ向かってみると、見晴らしの良い場所にも関わらず、心霊現象ではないかと思うほどにぐるぐるとなかなかたどり着けない。走れば走るだけ迷う。12人乗りのバンの巨体で田んぼの細いあぜ道を通り、道の真ん中でトラクターとあわやクラッシュというインディージョーンズ並みの冒険に、車内の緊張が最高潮に達する。誰も口には出さないが、道中聴いていた「塚廻り☆Dancing」の
「♬塚廻り〜からまわり〜」
というまりこふんの歌声が不安とともに頭をめぐる。辿り着けないのか、からまわるのかオレらも、もしかしてこれあれか、集団古墳アドベンチャー失敗篇か!
しかし、苦労(精神的に)した甲斐があり、田んぼの真ん中に唐突にそれはあらわれた。
キタキタキタ!かーわいーい!ホタテちゃん!
田んぼに囲まれたのどかな景色とキレイに整備された外堀。愛らしく貴重な埴輪たちが並ぶ帆立貝式古墳。なんつーか、まるで古墳型のファンシーショップである。
元々は古墳群だが、これだけが復元されて残っているという塚廻り古墳群第4号古墳ホタテちゃんは、過保護なまでに鉄柵や垣根に守られて大事にされているようだった。
古墳の前には観賞用のベンチがあるのだが、それに座って古墳を愛でようとすると、垣根が高すぎて見えないという、計画性度外視の箱入り娘っぷりである。
しかしここで1番びっくりしたことは、そのベンチにセレブな奥さんが座っていると思ってよく見たらうちの理事長だったことであった。
写真撮ったりまったりしたり、想像以上におのおのが古墳を楽しむ昼下がり。
とても、癒されましたネー!
さてさて、夜の「まりこふんトーク&ライブ」in 太田市学習文化センター。
リハを終え、本番近くなり、楽屋で支度を始める出演陣。
まりこふんのゴージャスでシャーマンな衣装に合わせ、バンド「ミズラヘッズ」の面々も、手作りの貫頭衣にハチマキ。
まーりりしい!
エロ古代人の異名を取るドラムのミノルさんはさすがの着こなし。ベースのエミさんのキュートな古代美少女ぶりに、ギターのマーくんに至っては体格の良さもあいまってモノホン古代感ハンパない。唯一、どう着るのが正解なのか鏡の前で悩んでいたサックス&クラリネットのテッペイさんに「似合いますよ。いるいるそういう人」と背中を押すつもりで無責任に言ったら「え、いるいるって?なにが?どう?」とかえって混乱されていた。
そして本番。
たぶん8人中誰ひとり、進行も動員数や客層も何も知らずにやってきたミステリーツアーだったのだが、開けてみれば場内ほぼ満員。
老若男女問わず盛り上がり、古代衣装に身を包んだ「まりこふんとミズラヘッズ」のライブはそりゃあそりゃあ素晴らしくカッコよかったわけで。
真面目な話、「古墳をカジュアルに」っていう会長の信念を体感した熱い素晴らしいライブだったと、ノンポリちょっぴりウルっとした次第でありますた。
行ってよかったデス。ぐんま。
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