第一会員イチキ游子の古墳に混乱コラム

第二十六回「疲労回復擬似古墳巡考」

投稿日:2015年11月25日

どうも最近、疲れている。

こんな時こそ古墳を巡り、古代のマイナスイオンに癒されたいのだがその時間がない。「貧乏暇なし」という諺を生んだどこかの先人に自虐の微笑みと覇気のない拍手を送るノンポリ、今日も自宅で小作業に追われている。

パソコンの画面とにらめっこするも一向に動かぬ手に

「もうムリだ。誰かこのノンポリをどっかにつれてって!」

第二十六回「疲労回復擬似古墳巡考」

と脳内爆発が起こりそうになった瞬間、ふと、いつかの春、花見を予定した日が大雨になり、止むを得ず誰かの家に集まり、インターネットで桜の動画を見ながら酒を呑むという、バーチャル花見をやったことを思い出した。

そうだ、ちょっとバーチャル古墳旅行をしてこよう…!

さっそくネットで古墳の動画や画像を検索。すると想像通り出てくる出てくる。
青い空の下に雄大に佇む大小さまざまな古墳たちをの姿を、菩薩の笑みでしばしボンヤリながむ。

うむ、なかなか良いぞ。

あ、野毛大塚古墳、一番最初に1人で行った古墳だヨ。お、稲荷山古墳、ここなんかもう天国みたいに美しすぎて自分死んだんじゃないかと思ったもんなあ。うお、森将軍塚古墳!会長と雪道を登ったなあ。別の意味で死ぬかと思ったなあ。へー知らない古墳だ、ほおう、ちっちゃくて可愛らしいのー。

などと、感慨にふけりながらバーチャル古墳巡りを堪能。
ああ、やはり疲れている時には古墳巡りがいいですネ!
さてと、次はどこへ・・・

その時、はたと気づいたことがあった。

それは、この30分の間に50近い古墳の画像を巡ってみたところ、特にいちいち心惹かれるのが全て前方後円墳だということであった。しかも、表面がスタイリッシュにフラットなものではなく、例えば奈良の巣山古墳、桜井茶臼山古墳、箸墓古墳。大阪の百舌鳥御廟山古墳など、なんかいやにモッコモッコしてるやつなのである。

第二十六回「疲労回復擬似古墳巡考」

なぜだろう?普段は「もふもふ」とか「ゆるキャラ」を苦手とするアンチファンシーのあたくしが、このモッコモッコの古墳に欲情、いや癒しを覚えるのか・・・?

静かに目を閉じ内観してみる。なぜ今モッコモッコなのか。

・・・わかった。

・・・眠いんだ。

前方後円墳の、あの人型とも言えるフォルムと、表面を覆う緑色の柔らかそうなモッコモッコ。
今すぐに上からト◯ロのように飛び込んであれに包まれて眠りたいのだ。
もっと簡単に言うと、単純に眠いから前方後円墳がベッドに見えたのだ。

・・・寝ろ。今すぐに。

というわけで、今のあたくしに一番必要なのは睡眠かもしれないが、バーチャル古墳巡りもたまにはいいものですヨ!とお伝えしたところで、古墳型もこもこベッドの夢を見ながら今夜はよく眠れそうである。

早くホンモノの古墳にゆるりと謁見したいものですがな。

第二十六回「疲労回復擬似古墳巡考」